工作種別 | 別れさせ工作 |
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依頼者情報 | 神奈川県在住45歳 女性 |
対象者情報 | 神奈川県在住46歳 男性 |
契約期間 | 2カ月 |
料金総額 | 88万円 成功報酬10% |
依頼の概要:別れさせ工作
旦那が不倫をしている奥様からの依頼。
旦那の不倫はLINEから知った様子である。
スマートフォンにはロックをかけているが、旦那はいつも同じパスワードを使うので解除して確認したとのこと。頻繁にやり取りをしている相手がおり、浮気をしていることを推測させる生々しいやりとりが確認できたとのこと。これらは写真に撮り証拠として残してある様子。
依頼者様の希望としては不倫相手とは別れさせて自分のところに戻したいとのことである。
問い合わせ対応者は「復縁を希望される形ですね?」と確認すると「別れさえすれば戻ってくるから別れさせてほしい」とのこと。
別れさせた後に戻るかどうかは分からないのではという担当者の質問には「そこは大丈夫です」とのことなので、何か戻せる策があるのだと思い面談予定を組んだとのことである。
相談の経緯
20年連れ添っている旦那が浮気をしています、別れさせてください。
相手は職場の女性だと思うのですが、毎日会っているみたいで帰宅は終電です。
休みの日は早くに家を出て、夜まで帰宅しない日が続いています。
きっと相手の家に行ってるんだと思います。
悔しくて悔しくてしょうがないんです。
どうすれば別れますか?
旦那を問い詰めて相手の女性が誰だか言わせ、相手に慰謝料の請求をすればびっくりして別れると思って聞いてみましたが、旦那は言わないんです。
こちらに来る前に、弁護士の人にも相談したんですが「旦那さんに話をする前に来てほしかった」と言われてしまいました。
旦那は相手をかばっていて何も教えてくれません。
私は浮気をされたまま離婚されるのが悔しいんです。
なんとか旦那と相手の女を別れさせることはできませんか?
面談担当者から
依頼者様は浮気をされている方にしては珍しく悲壮感がなく、活力に満ちた女性でした。
自信に満ちた女性で、浮気相手と別れさえすれば旦那は自分に戻ってくる、だから別れさせ工作を依頼したいという事でした。
弊社に来る前に自力で別れさせようとして、すでに旦那と話し合いの場を持っており、このまま浮気相手と関係を続けるなら浮気相手に高額の慰謝料を請求すると伝えるが、旦那はやれるならやってみろとのこと。
依頼者様は慰謝料を請求しようにも相手のことについて全く分かっておらず、旦那に聞いても当然教えてもらえずで打つ手なしとなってしまったようです。
弁護士に相談しても前述の通り、旦那に話した後では後の祭り「相手がどこの誰だか分からないと請求のしようがないですよ」と回答されたとのこと。
依頼者様は弁護士が調べてくれるものと思っていたようだが、弁護士はそれはできないと探偵事務所を紹介されたとのことである。
他の弁護士にも相談するもどの弁護士にも同じような対応をされたとのことです。
慰謝料を請求するために、相手の情報を調べようにも旦那も警戒してしまっているようで隙を見せないようです。
現状で打つ手がなくなったため弊社の別れさせ工作の依頼をしようということでした。
工作の過程で対象者の所在が判明した時、勝手に相手に慰謝料の請求をしてしまいそうな依頼者様なので「それをしたら旦那さんは戻ってこなくなってしまう可能性が高いですよ」と伝える。
しかし「別れたら戻ってくるしかないんだから大丈夫です」と話をされていました。
依頼者様が工作途中で対象者や相手女性に対し、なんらかの行動を取って別れたり工作が不能になった場合も、工作の成功とみなすという事を了承いただき契約を結ぶことにする。
弊社からの提案
依頼者様の希望が旦那さんを取り戻すことなので、弊社では重ねて復縁工作を提案しました。
しかし、依頼者様は別れさせ工作を強く希望されました。
依頼者様からすると浮気相手がいなくなれば当然のように戻ってくると考えているようです。
別れさせ工作と復縁工作は異なる手法を取るため前提となる情報も工作内容も異なります。
そのため開始しての軌道修正は困難であるということを伝えたが、それでも良いですとのことなので別れさせ工作の提案を行う。
工作開始前の問題として
①浮気相手の素性が全く分からない状態である。
②旦那が警戒をしてしまっている
そのため浮気相手が何者なのかを調べることから始めることにする。
※今回のように工作対象者の所在が分からない場合、まずは工作対象者の所在を探し出すところから始めることになる。
工作対象者である浮気相手の女性を追うには依頼者様の旦那を追跡するのが確実である。
ただし、依頼者が浮気相手に言及したことによって旦那が警戒をしていると追跡が困難な時もある。
連絡は依然として取っていると思われるため、依頼者様に携帯のチェックを依頼する。
携帯の内容の確認ができて会う予定などが判明すればピンポイントで調査を行い、相手女性を確認することが容易になると説明をする。
依頼者様からは「分かりました、それはすぐできますので」との回答をいただく
もし、現状で暗証番号などが変更されていたら旦那の出勤時と退勤時の調査からスタートする。
調査によって対象者が判明したら今度は対象者に関する調査を行う。
所在や職場、交友関係について把握する。
その後、工作員を接触させる。
工作員を接触させて相手に関しての情報が収集できたらそれに対応したシナリオを作成して工作を進める。
と提案するが依頼者様は「もっと手っ取り早くできないのか?」とのこと
「具体的には何か案はありますか?」と質問すると
「相手に慰謝料の高額請求をしたら別れるのではないか?それなら期間も短くて済むし良いのでは?」
「わざと期間が長くかかるようにしていますか?」とのことなので
「それであれば旦那さんの素行調査だけを行いますか?」と返すと
「分かりました。それなら他の探偵事務所さんでお願いします」と依頼者様
「弊社でも素行調査はできますよ」と担当者が話すと「復縁屋さんは調査とかできなさそう」と言われるので無理には依頼を受けず一旦お引き取りいただくことに。
その日のうちに依頼者様から連絡があり「他社で調査をしようと思ったけど慰謝料を請求しただけで別れるかどうかが不安である。どう思うか?」とのこと
「確実に別れさせるには浮気相手と旦那の仲を破壊しないと別れないと思います」と返答する。
「少し考えます」とのことでその日は一旦終わる。
契約の締結
3日ほど経過して再度連絡があり「やはり御社にお願いしようと思います」とのことなので再度面談を組むことにする。
他社様でも相談したようであるが契約に至らなかったようである。
2度目の面談ではこちらの話を聞く姿勢になっていたので話を進めることができた。
この数日で旦那のLINEも確認できたようで、浮気も現在進行中とのことである。
依頼者様が言うには相手は既婚者の可能性があるようで「もし既婚者だったら相手の旦那にも証拠を送りつけてやる」と話しているが「それをしたら相手からも慰謝料の請求が来ますよ」という事と「相手が離婚したら旦那さん喜んでしまうのでは?」と話したところ冷静になったようである。
現状、浮気相手に関しての情報がないため対象者に接触して復縁工作を試みる方が良いとの提案も行うが浮気相手への工作を希望とのことである。
対象者は車両で通勤をしており、毎朝出勤予定時間よりだいぶ早く自宅を出ていき帰宅もかなり遅い時間となっている。
出勤時と退勤時の調査を提案するが出勤の時は行わなくて良いとのこと、自宅を出る時間が速すぎることから出勤時の調査は必要であると伝えるもかたくなに必要ないとのことなので退勤時から調査を行う。
調査の開始
依頼者様が対象者のLINEの内容を確認すると、頻繁に会っているとのこと。
一緒に食事をしたり性的な事も行っているとのことである。
調査初日、定時の退勤時間になるが対象者の姿は確認できず。
退勤から2時間経過しても出てこず。
社屋内には人が大勢いることから残業している様子である。
22時頃に対象者が3人の同僚と社屋から出てくる。
同僚は全員男性である。
全員で対象者の車両に乗車して国道沿いにある飲食店に入店する。
2時間後、飲食店から出てくる。
その後、同僚2名を駅で降ろし、もう1人は自宅と思われる場所まで送り届けてから帰宅する。
依頼者様に初日の報告を行うと2名は顔見知りであるとのことである。
調査2日目
初日と同様に22時過ぎに対象者が同僚と社屋から出てくる。
この日は同僚は1名だけである、対象者と同僚は前日同様に飲食店に入り食事をした後に帰宅する。
調査3日目
この日も同様の行動である、残業したのちに同僚数名と飲食店で食事をしてからの帰宅である。
依頼者様はそんなはずはない、昨日も会っていたとLINEに書いてあるとのこと。
出勤前や昼休憩、もしくは勤務時間中に外出しているのではないですか?と確認するが、それはないとのこと、LINEの内容を写真に残しているというのでそれを見せてもらうと確かに会っている内容である。
確実に退勤後ではないので出勤前と勤務中も見た方が良いと提案をする。
依頼者様はしぶしぶと言った様子で了承する。
調査4日目
依頼者様から対象者が自宅を出るときに連絡をもらい、追跡を開始する。
対象者の車両は勤務先とは全く違う方角に走っていく。
車両が自宅を出てから20分ほどでコインパーキングに駐車して1人で車から出てくる。
そのまま徒歩で近くにあるラブホテルに入る。
入る前にかなり周囲を警戒している。
部屋の番号も確認したかったが非常に警戒が厳しく部屋番号確認は断念する。
依頼者様に報告すると「なぜ部屋まで行かなかったのか?」「もったいない」などなど言われるが対象者が警戒が厳しいことを伝えて納得してもらう。
対象者の警戒
1時間ほどで対象者が1人でホテルから出てくる。
その後、対象者は追跡せず、相手女性の確定に動く。
対象者が出てから30分程度経過したのち1人で出てくる女性を確認、確証はないが時間的に相手女性と推定して追跡を行う。念のため1人の調査員は現地に残り、他に1人で出てくる女性がいないかを確認する。
依頼者様の苛立ち
依頼者様は苛立っている様子でしきりに「どうなりましたか?」「もし、分からなかったらどうしてくれるんですか?」など数度にわたって連絡をしてくる。
「追跡中なので後ほど連絡します」と伝えても「今、どんな状態ですか?」など頻繁に連絡をしてくる。
「調査や工作中の連絡は支障が出るので控えてください」と伝えても無駄で「すぐ連絡ください」「見失ったのですか?」など連絡をしてくる。
相手女性と思われる人物の勤務先が判明した後で依頼者様に対応して「以後、今回と同じように支障が出る行動をするなら契約を解除します」と伝える。依頼者様は一言「すいません」とのこと。
同日のランチタイムにて
相手女性と思われる人物が確認できたので対象者の昼休憩の調査を、相手女性の退勤後の調査に変更しようと考えていたが、依頼者様が対象者の昼休憩中も見てほしいとのことなので、そのまま対象者の休憩中を見ることにする。
昼休憩の時間になり対象者が1人で社屋から出て来て車に乗車、朝入ったラブホテル周辺まで行く。
近くにある飲食店に入り席につくと先に来ていたのか、朝追跡した女性が座っているのを確認する。
依頼者様に報告すると「昼休憩を見てて良かったでしょ?」とのこと、続けて「どこに住んでいるのかも調べてください」とのことなので了承する。
相手女性の確定
夕方、相手女性の退勤時の調査を行う。
相手女性は電車で通勤しているようで勤務先から1時間ほど離れている。
戸建てのきれいな家に住んでおり玄関付近にある自転車や子供用の遊具などから家族がいるものと推測される。
依頼者様の感情
依頼者様に相手女性の所在の確定を報告すると同時に「契約の時にお約束した通り相手女性に慰謝料の請求等はまだ送らないで下さいね、相手の家族や会社にも送っちゃ駄目ですよ」など話す。
依頼者様は「分かっています」とは言ったものの分かっていなさそうな様子である。
依頼者様の悔しい気持ちも分かるため感情的に上記のような行動を取っても【仕方ない】とは思われる。
依頼の内容は別れさせ工作ではあるが、依頼者様の目的は対象者が自分のところに戻ってくることである。相手女性や相手の家族、会社などに浮気の事実をバラまくという依頼者の行動は、対象者の気持ちを全く別の方向に向けてしまうだろう。目的を達成するために愚かな行動は止めなければいけない。
「これから工作を進めるにあたって打合せをしましょう」と依頼者様にLINEで伝え電話をすることにする。
今の段階では相手女性と不貞行為を証明できる証拠はない。
相手女性の家庭が崩壊すれば対象者は喜ぶはずなので相手の家族には伝えないように。
報復目的で相手の勤務先等に情報を漏らしたら契約を解除する旨を伝える。
ここまで話したところで依頼者様は「私はずっと我慢しないといけないの?被害者なのに」とのこと「浮気に対する報復を相手にするのであれば、まずはしっかりと不貞行為の証拠を取りましょう」と伝えると、「一緒にホテル行っているし、ご飯も食べているし、これは私に対する裏切りですよね?十分じゃないですか」と感情的になってしまっているので一般的に不貞行為を証明するための証拠はどのようなものかを説明する。
依頼者様の決断
依頼者様と電話で話をしていると「わざと遠回りをして契約を引き延ばしたいだけなんでしょ」とのこと、「そんなことはないですよ。依頼者様の望む結果に到達させるために話しているんですよ」と伝えても「そうじゃない、わざと私の考えと違うことを言っているんだ」などと話がずれてしまっていったため、一旦電話を切り別の者から連絡をさせることになる。その担当者が話をした結果、相手の女性の家に今わかっている限りの情報を送りつけるという事になる。
「工作ができなくなりますが良いですか?」と質問すると「これで決着がついて戻ってくるからいいです」
とのことである。
契約の解除
面談時に工作の進行については弊社の進める通りに行うという約束だった。
それが守れないとのことなので、依頼者様が相手女性宅に行動を起こした時点で弊社の方から契約を解除する方針を固める。
翌日、依頼者様が対象者宅に行くとの連絡を受ける。
当日夜に依頼者様から再度連絡があり、どのようなことがあったかを知る。
相手旦那は相手女性が不倫しているのを知っていたようであり、依頼者様が思うような成果が出せなかった様子である。
おさまらない依頼者様は相手女性に対して慰謝料を請求すると言うが、浮気相手の旦那も対象者に対して同額の慰謝料を請求すると言われた様子である。
弁護士を立てるとか裁判をするなど話をしたらしいが、全く相手にされなかったようで一旦帰宅したようである。その後、対象者が帰宅後に今日おこなった事の次第を対象者に話す。
対象者はそれを聞き無言のまま家を出ていった様子である。
「私はどうすれば良いですか?」とのことなので「我々にはもうできることはありません」と規約違反による契約解除を伝えて終了となる。以降、何度も「ちゃんと言われたとおりにやりますから」等連絡があるが、お断りしている状態である。
今回の問題点
面談時の依頼者様の様子から受けてはいけない依頼だったと深く反省するところです。
調査や工作は依頼者様と弊社の二人三脚であり、良好な信頼関係が前提条件となります。
今回の案件は痛い失敗と共に大切なことを思い出す良い機会となりました。
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